膝の痛み 変形性膝関節症

整形外科

どうも、駆け出し整形外科医のアラサーキンです。

みなさんいかが、お過ごしでしょうか。

継続は力なり、今日も記事を更新します。

今回は膝の痛みの原因となる、「変形性膝関節症」について。

整形外科の外来診療を行っていると、膝の痛みを主訴に来られる患者さんは多い。(個人的な実感としては膝と腰痛がかなり多い。)

日本における変形性膝関節症の有病者数は約 2,530 万人,有 症状患者数は 800 万人と推定され(1)、超高齢社会において今後も増加することが予想されています。

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膝関節の仕組み

膝関節は大腿骨と脛骨及びその前方にある膝蓋骨で構成される蝶番関節です。

人体の中で最も大きな関節で、歩行や階段昇降、立ち上がり動作などの動作において中心的な役割を果たすため、日常生活動作に非常に重要な役割を持っています。

しかしその分、負荷も大きくなり、力学的な障害を受けやすい関節なのです。

膝関節痛みを引き起こす 変形性膝関節症

高齢の方の膝の痛みにおいて、最も多い原因の一つが変形性膝関節症です。

変形性膝関節症 は加齢やスポーツや農作業による負荷の蓄積、外傷、遺伝性因子を背景として、関節軟骨の変性・摩耗・骨新生・骨増殖だけでなく、軟骨下骨、靱帯、関節包、滑膜、関節周囲の筋腱組織など関節全体に影響を及ぼし,慢性的に変形が進行する病態です。

簡単には、年齢と共に膝の軟骨がすり減り、立ち上がりの際や歩行時に膝の痛みが出る病気です。

日本整形外科学会 ホームページより引用 https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/knee_osteoarthritis.html

膝関節痛を訴える患者さんの立位のX線撮影にて膝関節の関節裂隙の狭小化や軟骨下骨の硬化,骨棘形成を認めれば、変形性膝関節症の診断は可能です。ただし、膝の痛みの原因となる疾患は、炎症性疾患(関節リウマチなどの膠原病、偽痛風など)、感染、代謝性疾患(痛風など)もあるためこれらと鑑別をした上での診断となります。

レントゲンを用いた病期分類にはKellgren‒Lawrence(K‒L)分類があり、広く用いられています。ただ画像所見と痛みの程度は相関しないこともあり、本人の生活様式や活動量も加味する必要があります。

治療法 保存治療と手術治療

保存治療

保存治療には、非薬物療法と薬物療法がある。

非薬物療法

減量、水中ウォーキングや自転車などの有酸素運動、大腿四頭筋の筋力訓練(以下の図)、装具療法

日本整形外科学会 ホームページより引用 https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/knee_osteoarthritis.html

薬物療法

NSAIDs、湿布

ヒアルロン酸注射については、行われることが多いですが、近年は有効ではなくむしろ有害であるとする報告もあり欧米では近年は行われることは少なくなってきています。

その他

最近では再生医療も変形性膝関節症の治療として行われています。

代表的なもの:多血小板血漿(PRP)治療

現在はまだ保険診療にはなっていないですが、注目されている治療です。

手術治療

上記の保存治療を数ヶ月程度行っても痛みが改善しない場合には手術治療が適応になります。

手術としては、以下の3つが主に行われます。

人工膝関節全置換術(total knee arthroplasty:TKA)

単顆置換型人工関節(unicompartmental knee arthroplasty:UKA)

高位脛骨骨切り術(high tibial osteotomy:HTO)

それぞれの手術についてはまた別記事で書こうと思いますが、

簡単に言うとTKAは膝関節全体を交換し、UKAは内側か外側のどちらかを交換HTOは脛骨や大腿骨を骨切りすることで膝関節のアライメントを治します。それぞれ年齢や活動レベルに応じて術式を選択します。

終わりに

今後も変形性膝関節症の患者さんは増加していきます。今回は疾患について、基本的なところをまとめました。膝の痛みでお困りの方はまず整形外科医の受診をおすすめします。

引用

1 Yoshimura N:Epidemiology of osteoarthritis in Japan:the ROAD study. Clin Calcium 21:821‒825, 2011

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