どうも、共働き整形外科医のアラサーキンです。
みなさんいかが、お過ごしでしょうか。
私がどういう者かについては、
に書いていますのでよければご覧ください。
今回はおすすめの整形外科の教科書について。医学生と研修医に分けて書きたいと思います。
どれも私が実際に買って使っている教科書です。
医学生におすすめな整形外科の教科書
医学生の時は臓器別の講義での整形外科のテストと国試の問題を解くことがとりあえずの目標になります。そう考えると、多くの学生さんには教科書はテストを乗り切るための、各講義のレジュメと病気が見えるの整形外科があれば十分と思います。
病気がみえる 運動器・整形外科
病気が見えるシリーズの整形外科は僕が学生の時は無かったです。学生さんに最近教えてもらい買ってみましたが、分かりやすいです。医学生はこれとレジュメで十分でしょう。
標準整形外科学
更に整形外科に興味あれば標準シリーズを持っていればいいと思います。定番です。私も学生の時に買っていました。ポリクリの時に持っていれば勉強になります。
もしもそのまま整形外科を専攻することになれば、専門医試験の勉強でも使えます。そこまで高価でなく、学生にも優しいです。
キャンベル整形外科学
医学生の時から「絶対に整形外科医になるんだ!」と決めている方は、時間のある学生のうちに洋書を読み進めておいても良いかもしれません。英語は後から絶対に必要になります。(学生の時からやらなきゃとずっと思いつつ結局できないのが現状、、、。)
整形外科で持っておく洋書とすればキャンベルでしょうね。書いてないことが無いくらい全部載っています。デカイです、、。
初期研修先を迷っている医学生カップルの方は研修病院選びについての記事もぜひ読んでみてください。
初期研修医におすすめな整形外科の教科書
研修医になると、避けては通れないのが当直・救急業務です。初期研修2年間の間に救急の初期対応を身につけておくことは非常に重要です。
私も週に6〜8回当直がある病院で初期研修をしていました。walk inも救急車もたくさんくる病院でした。
救急に出始めると感じることは、「整形外科関連の患者さんの多さ」です。
交通事故による多発外傷、転けて動けない、腰を強打して立てない、ひいては突き指や脱臼まで、多くの主訴でたくさん患者さんはやってきます。
内科の勉強は学生からの流れでできている研修医の先生が多いですが、整形外科はどうしたらいいかわからないという先生が多いです。
まずは救急でどのように患者をみたら良いのかがわかることが大切です。
以下は救急外来に出るようになったら買っておくべき教科書です。
JATECの教科書
3次外傷もバンバンくる病院なら、蘇生の基礎から勉強する方が良いのでその場合はまずJATECの教科書とコース受講をお勧めします。
コースは5〜6万円かかりますが、勉強になります。僕は初期研修の2年目に受講しました。
JATECのコースは人気なこともあり、受けたくてもすぐに受けれないことが多いです。
ホームページでチェックしつつ、勤務先の近くで受けれる時に申し込むことをおすすめします。
2次救急の病院で働いている先生がたは次から紹介する本で対応可能かと思います。
実際整形外科の患者さんの多くは2次救急の症例になります。
救急整形外傷 レジデントマニュアル
これは救急で整形外科患者を見る際は必携です。
スクラブのポケットにも入りますので、何度も見返して使ってください。小さく薄い本ですが、内容はしっかり書いてあります。
これが初期研修の先生の救急でのバイブルになると思います。
当直で役に立つ! シーネ・ギプス固定の基本 虎の巻
橈骨遠位端骨折や足関節脱臼の患者さんがきて、診察・レントゲンで診断できたら次は、外固定をしてあげないといけません。
病院によってはすぐに整形外科医を呼んで、外固定をしてもらっている病院もあるかもしれません。
でも
初期研修でせっかく救急を学ぶなら、簡単な外固定は自分でできるようになっておいた方が良いでしょう。
後期研修以降で外科系当直をすれば避けては通れない処置になります。
また外固定はした直後からかなり痛みが取れますので、患者さんにも感謝されます。
シーネ固定、ギプス固定の基本がわかりやすく書いてあり、すぐ実践できる教科書としてこれがおすすめです。
電子版付きなので、本を救急外来に持っていかなくても良いのが助かります。
YouTube
番外編ですが、YouTubeにもたくさん整形外科関連の動画がアップされています。
骨折・脱臼の整復方法はもちろん、手術動画もあります。
英語のリスニング勉強も一緒にできるので、是非併用してください。
骨折ハンター レントゲン×非整形外科医
この教科書は整形外科医の先生が書いたものでは無いですが、読みやすく分かりやすいので初期研修医の先生にはお勧めです。
レントゲンの見方は、初期研修医には慣れず大変です。
時間ある時にでもこの本を呼んでおけば安心です。
見逃しやすい、例えば第5中足骨骨折や舟状骨骨折について画像もたくさん載せて書いてあります。
整形外科医のための手術解剖学図説
整形外科をローテーションすると、手術に助手で入ります。
整形外科は緊急手術も多いため、研修医の先生も貴重な戦力となることが多いです。
手術に入る際には、解剖の知識は必須です。解剖を知っていれば、整形外科ローテが100倍楽しくなること間違いなしです。
整形外科専攻医の先生におすすめの整形外科の教科書
専攻医になると、初期研修までと大きく変わり責任も大きくなります。
手術、外来、救急外来+日当直、書類仕事、とグッと仕事の量と種類が増えます。責任が増え、しんどいことも多いぶん、自分で責任を持って仕事をできる充足感も得られます。
専攻医になると必要な教科書を紹介していきます。
私は初期研修の後半から整形外科医局に入り、進路が決まっていたので整形外科の教科書を多く買っていきました。ためになった教科書もありましたが、最初の頃には必要ない教科書も多く買ってしまいました…。
この記事を読んでもらうからには、そのような失敗は繰り返してほしくありません。
今日の整形外科治療指針
整形外科専攻医でおそらく持っていない先生はいないでしょう。
外来に出るようになると、治療方針に迷う場面も出てきます。
もちろん最初は指導医と相談しながら進めていくことにはなります。しかし自分でも学習することは大切です。
この教科書には各分野のエキスパートが最新の知見に基づき治療方針を書いてくれています。外来であなたの味方となってくれるでしょう。
終わりに
今回はおすすめな整形外科の教科書を紹介させてもらいました。
最後に整形外科のおすすめな勉強法を一つ教えます。
それは
病院の整形外科医に直接聞いてみる
です。
整形外科医も総じて、整形外科に興味のある学生や研修医には優しいはずです。医局や救急で質問すれば喜んで教えてくれると思いますよ!
ただし忙しい時はダメかもしれませんが…。
この記事が整形外科に興味のある医学生・研修医の先生の助けになれば幸いです。
ではでは!!今日はこの辺で!!
Adios!!!!
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