【医学論文】リファンピシンは人工関節周囲感染の治療で有用かどうか

整形外科

どうも、駆け出し整形外科医のアラサーキンです。

みなさんいかが、お過ごしでしょうか。

継続は力なり、今日も記事を更新します。

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リファンピシンによる人工関節周囲感染の治療について

今回は人工関節関連のジャーナルである「The Journal of Arthroplasty」からの論文です。

人工関節の治療において、最も怖い合併症の一つである「感染」の治療について。

リファンピシンという結核治療薬として有名な薬をメインの抗生剤に追加して使用することが多いのですが、

果たして本当に効果があるのかということを検討した論文になります。

ちなみにリファンピシンについて

リファンピシン (rifampicin) は抗生物質の一種。 分子式C43H58N4O12、分子量822.95の有機化合物。リファンピン (rifampin) ともいう。製品名はリファジン®カプセル150mg(第一三共製造販売)。 放線菌の一種 Streptomyces mediterranei が生産するリファマイシンから半合成される。 作用機序 細菌のRNAポリメラーゼに直接作用してRNA合成の開始反応を阻害することにより抗菌力を発揮する。

https://ja.wikipedia.org/wiki/リファンピシン
https://www.arthroplastyjournal.org/article/S0883-5403(22)00374-6/fulltext から引用

論文概要

背景

人工関節周囲感染症(PJI)は、人工関節全置換術(TJA)において、重症な患者に多くの負担を強いる重大な合併症の一つである。

リファンピンは、細菌のバイオフィルムに浸透する能力を持つ抗生物質であるため、PJIの予防と治療における重要な補助剤となる可能性があると考えられてきた。

このsystematic reviewの目的は、PJI治療におけるリファンピンの使用について調べ、要約することである。

方法

関連するすべての電子データベースの文献検索を実施し、TJAの治療におけるリファンピンの使用を評価したすべての比較研究を対象とした。

PJI治療における標準治療標準治療へのリファンピン追加を比較したすべての研究を用いてメタ分析が実施された。

結果

合計33件の研究がinclusion criteriaを満たした。

PJI治療における標準治療とリファンピン追加を比較した22のメタ分析では、治療の失敗率が有意に減少した(26.0%対35.9%;オッズ比0.61、95%信頼区間0.43-0.86)。

リファンピンの保護効果は、治療戦略として人工関節置換術を含む研究で維持されていたが、インプラント保持戦略のみを用いた研究では維持されていなかった。リファンピンの有害事象を報告した研究では、有害事象の発生率は20.5%であった。

結論

全体として、リファンピンはPJIの治療において、治療失敗のリスクを下げるようである。

この治療効果は、特に人工関節の入れ替えを行なった場合に顕著である。PJI治療の補助薬として最も効果的に作用するリファンピンの正確な適応と用量を明らかにするために、さらなるエビデンスが必要である。

終わりに

PJIの治療でリファンピシンを追加することで、治療に失敗することが少なくなるということをsystematic reviewで示せたということがすごいですね。

少し除外された研究が多すぎる所が気になりますが、比較研究だけを抽出したのでしょうがないのでしょう。

インプラントを交換せずに、洗浄デブリ及びmodularコンポーネントの交換(DAIR)だけを行う場合は、リファンピシンを追加した群での優位性は証明されなかったのは、サンプルサイズの小ささが問題でしょうか。そもそも交換せずに治療行った患者たちは、感染がひどくなる前に感染に気づき、治療できたためリファンピシンは不要だったのかもしれませんね。

リファンピシンの処方量が研究によってバラバラだったりするので、筆者も書いてますが、この辺は今後の研究が必要なところになるのでしょうね。

結論としてはリファンピシンは人工関節周囲感染の治療において、有用そうだということです。

ではでは!!今日はこの辺で!!

Adios!!!!

 

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