どうも、共働き整形外科医のアラサーキンです。
みなさんいかが、お過ごしでしょうか。
私がどういう者かについては、
に書いていますのでよければご覧ください。
「どの関節、どの場所からその人の疼痛が始まったのか」ということが不思議で、興味がある。
どの関節から痛くなるのか
年齢を重ねるごとに、人は関節を痛める(痛めることが多い)。
膝である人もいれば、腰であったり股関節から痛みが出てくる人がいる。膝と股関節の両方が痛くなる人もある。
膝や股関節の人工関節手術を執刀したり、脊椎の手術経験して、手術によって痛みが取れ日常生活に支障がなく生活を送れるようになる人をたくさん見てきた。
元気になっていく患者さんたちを見て、外来をしているうちに思ったことがある。
「この患者さんたちは、どこから(どの関節から)痛みが出てくるんだろう」
ということだ。若い時、それこそ小学生は腰痛や膝が痛いということは無いのだ。(若年生疾患は除き)
THAをする人たちは腰椎の変性も強いことが多い。(hip spine syndromeや knee spine syndromeと呼ばれている。)股関節の痛みが取れ歩行距離が伸びると、腰椎由来の痛みが増悪し手術が必要となるケースも多い。
脊椎の固定術を受けたことで、姿勢に変化がでて股関節の疼痛が出てくる人や、挿入されていたTHAのインプラントが脱臼してしまう人もいる。
脊椎、股関節、膝関節、足関節と荷重関節は全体で一つのアライメントを構成し、互いに影響し合っている。
外来に現れた関節痛や腰痛を主訴とする患者さんをみて、その関節をみて関節症があれば治療介入(保存治療や手術治療)をする。今まではそういう診療が行われてきた。
これからは、局所と共に「患者の全身のバランス・アライメント」をみて診療を行っていく必要があるだろう。
Biplanar slot-scanning full body stereoradiography(EOS,EOS Imaging 社)の登場により全身の評価が可能となってきていることも診療の一助となる。しかし、まだ一部の病院でしか行えないのが現状であるが。
整形外科も予防が重要
「どの関節、どの場所からその人の疼痛が始まったのか」を考えることに最近興味がある。
何となくではあるが、下位腰椎や骨盤部で最初の変形が始まりそれを代償するようにして、股関節や膝関節の変形が出ているのでは無いかと考えている。
最初の変形はなぜ起きるのか、変形が起きない人との違いは何なのか。
その辺りのことが分かるようになれば、面白いと思う。
それを考えていくと、まだ痛みがない人に将来的にどこに痛みが出る可能性が高いかを予測し、変形が生じる前に予防することが可能となtたりるかも知れない。
内科で心筋梗塞や脳梗塞などを予防するために、生活習慣病にならないように血圧や高脂血症に気をつけるように、姿勢や歩き方に注意する必要が出てきても良いと思う。人口が減少し、医療費の財源が縮小していく中で、これまで通り高価なインプラントをばんばん使って手術がずっとできるとも思えない。医療はやはり予防が大事だ。
日本整形外科学会もロコモ予防の普及していますので是非ご覧ください。
今後姿勢や全身のアライメントと脊椎・関節の痛みに関する研究も勉強し紹介していきます。
ではでは!!今日はこの辺で!!
Adios!!!!
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